図面を見ながら、工作機械全体を
覆うカバーを取り付けています。
現在私は、大手工作機械メーカーの協力会社で、工作機械の組立を担当しています。この工場では精度出しを行うAライン、油圧やエアなどの配管の取付を行うBライン、工作機械全体を覆うカバーやオプションを取り付けるCラインの3つのラインに分かれており、私はCラインを担当しています。機種によってカバーの大きさも取り付ける位置も違いますから、間違えないよう、図面を見ながら組み立てていきます。小さい機械なら1日1台のペースですが、大きい機械なら4日くらいかかることもあります。外装カバーはほとんどが重量物なので、クレーンで持ち上げて取り付けていきます。
干渉部分の調整や、出荷前の修正まで
行うから、機械に詳しくなりました。
基本は図面通りなのですが、実際にカバーを取り付けて見ると、可動部が当たってしまうこともあります。そういう場合は工作機械の設計者に確認を取って、カバーを切ったり、穴開けをして、干渉しないように調整します。また、私は梱包して出荷する最終段階までを担当していますから、出荷前の連続運転の試験をしている時に、センサがはずれるといったトラブルが発生することもあります。外れた部品を取り付けたり、油漏れしている部分のネジを締めたり、ペンキで塗装を補修するといった作業もします。だから、随分機械には詳しくなりました。すべて完了して出荷できた時には、達成感を味わえます。