きさげ 匠2004年入社

オーバーホールで精度を出すためには
「きさげ加工」はなくてはならない技術。

工作機械が高い精度で加工できるようにするためには、主軸の摺動面を平面に仕上げる必要があります。しかし、平らすぎて隙間がない状態になると主軸と組み合わせ面の間に潤滑油が入らず、固着や焼き付きが生じてくっついてしまいます。そこで、主軸の摺動面の表面に細かい溝を彫り、油だまりをほどよく作ることで、組み合わせ面を滑らかに動かし、結果として機械を長持ちさせるようにします。この細かい溝を彫る作業を「きさげ加工」(すり合わせ)といいますが、今だに機械ではうまくできない職人技とされており、オーバーホールの際には欠かすことのできない重要な技術とされています。

ミクロン単位の手作業だけに
それぞれの体に合わせて道具も改造。

最近は「きさげ」ができる技術者が少なくなっていると聞きますが、当社には、長い経験と高い技術を持ったベテランのきさげ技術者が数十人もおり、若い技術者にしっかりとその技術を伝承し続けています。ちなみに、「きさげ」とは長い鑿(のみ)のような加工道具の名前ですが、ミクロン単位の溝を彫っていく繊細な作業のため、技術者は自分の体格に合わせて自分のきさげを持っています。先端に超硬の刃物が付いた、木製の柄の部分を握りやすい細さにするという具合ですが、道具が違うとうまく作業ができない、という人もいるので、やはり職人の世界と言えますね。

pagetop